43期地域文化学科 選択科目-1(2021年10月~2022年1月) 民俗学、講師;粕渕宏昭先生  学習内容ページへ  TOPページへ

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 必修科目-1(2021年10月~2022年3月)  選択科目-1 民俗学、講師;粕渕宏昭先生(2021年10月~2022年1月)  発表会ー1(2021年12月14日)
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 必修科目-3(2022年10月~2023年3月)  選択科目-3 明智光秀とその生涯、坂本の史跡を訪ねる(2022年5月)  発表会-3(2023年2月13日)
 必修科目-4(2023年4月~2023年9月)  選択科目-4 近江聖徳太子伝承の背景を探る、講師;山本一博先生(2022年6-8月)  
   選択科目-5 近江の城郭、講師;中井均先生(2022年9-12月)  
   選択科目-6 地域コミュニケーション論、講師;上田洋平先生(2023年1,2月)  
   選択科目-7 郷土理解と観光ボランティア,講師;西嶌さん、大野さん(2023年3-6月)  
   選択科目-8 郷土の食文化・郷土料理づくり,講師;清水満里子先生(2023年7月4日)  
   選択科目-9 まちづくり講座,講師;森川稔先生(2023年7、8月)  

1.農書について学ぶ、江戸時代江戸時代の農書を読む(2021年10月19日@レイカディア大学)
 粕渕先生の第一回目の授業でした。

 高校の化学の先生をしながら郷土史、特に民俗学の研究をされていて、その知識の深さ・広さ、
集められた資料の豊富なことに驚きました。今は「滋賀県民俗学学会」の理事をされています。
 とても親しみやすい先生で、お話が歴史から時事ネタまでどんどん広がり初回から『粕渕ワールド』全開でした。
初回は今後の講義内容に関してのガイダンスの後に主に以下の内容を教えていただきました。
・近江三聖人;最澄、中江藤樹、杉浦重剛の紹介。右の写真は東海道の膳所にある杉浦重剛誕生の地⇒
・ノーベル賞候補の坂口志文先生のこと
・日本農書全集の読み方
 また、『自分で研究した内容は”文書で残す”ことが肝要』であるとこと、
『民俗学の入り口まで皆さんを案内するので、そこからは是非自分で研究を深めて欲しい』
と熱く語られました。このメッセージは最後まで何度も述べられていました。
 

2.近江の農書について学ぶ(2021年10月21日@米原はにわ館)

   ・講義のあった米原市の北部は”母の郷”と呼ばれ、神功皇后(応神天皇の母)、
山内千代、小野湖山などの母の地で今は近江町に道の駅がある。
・六文銭と寛永通宝が展示してありました。
なんと先生はいつもお財布に六文銭を入れて持ち歩いているとのことでした。
・江州鋤と海津の鍬など農耕具の説明
・日撫神社の大鳥居の紹介とともに”鳥居の立て方”を詳しく図解いただきました。
なるほどなあ!と思いました。
・「日本農書全書」、「公益国産考」、「蚕飼絹節大成」、「江州本草」などの紹介。
・皇室所有の紅葉山御養蚕所の養蚕には長浜農業高校から派遣される。
・幕末、田原藩家老の渡辺崋山と「徐蝗録」を書いた大蔵永常の交流。
・小幡人形の細居家の話
・彦根城友の会の特典と奈良正倉院展をエクゼクティブ枠でご覧になられたというお話しをされてました。
どういう流れでこのような話になったのか?今となっては謎ですが面白かったことは確かです(笑) 
 
 講義のあった場所は坂田駅から結構遠く、何人かで歩いたり、車に同乗して行ったのですが、お陰で?クラスの方々の名前を覚えることができました。

3、4.民俗資料収集の方法(1)、(2) (2021年11月9日・21日@伊吹山文化資料館)
 この資料館には今の上皇様が皇太子時代に訪れたことがあるとのとのこととでした。
立派な資料館で、農具や家具などが豊富にありました。

  ・粕渕先生が持参された資料で説明。
・先生の収集された資料を県立大学などに寄贈を申し出たが「引き取りてが無い」
と嘆いておられました。 
・伊吹山の積雪11mは記録上世界一であると。
・西南の役で官軍だった谷村計介さんの話。
・親鸞~22代目の大谷光瑞が大谷探検隊を組織して西域を探索した。
・昔の除雪の仕方、除雪道具の変遷。
・尻ふきについていろいろ、トイレネタが多く、お陰で昼食が美味しく頂けました(笑)
・洗濯板、火鎮具、硫黄木、湯湯婆(と書いて湯たんぽ)の変遷。
・この辺りは、小田(なやいだ)、春照(しゅんじょう)、顔戸(ごうど)など珍しい読み方の土地がある。
・近江の食品、桜漬け、高月菜、彦根リンゴ、蛙料理など。
「滋賀の食事」という本があり、粕淵先生も編集委員であった。
先生は「日本カモシカの腸」が絶品と仰ってましたが、「それあんまり美味しい事おまへんで」と突っ込んでいた方もいました。
・永久凍土の中のマンモスの精子を解凍してアフリカ象に受精させる、ということが出来るかもしれない。
天武天皇が近江八幡の翁に長寿の秘訣を尋ねたところ、「郁子(むべ)の実」と言われた。”郁子なるかな”の語源である。
・三つの徳がある。先生は御母堂から「買うとく、積んどく、読まんとく」と言われたとか、この日も粕渕節が炸裂
     
 資料館には貴重な資料が豊富にありました。  ・古民家にあった家具など   
・中には彦根市民は全員持っている?という
古い”カロム”もありました。
 懐かしの”11PM”の法被姿のオジサン
    
伊吹山文化資料館
近江長岡という駅から3kmほどのところにあったのですが、なんと「ICOKAカード」の対象外でした。JR東海管区らしいです。
 伊吹山がきれいでした。

5.民俗資料収集の方法(3) (2021年11月30日@彦根東高校、滋賀大学)

   ・授業の様子、彦根東高校の多目的ホールという木造の建物。
場所がわからずキョロキョロしてると高校の先生が案内してくれました。
・彦根東の卒業生には田原総一郎、野口謙蔵がいる。(ちょうどこの頃、県立美術館で野口謙蔵展が開催されてました)
   ・彦根東高校にある古い守衛所。貴重な建造物で保存を切望されていました。
・他に、外村半雲碑、平瀬作兵衛家、西郷屋敷、村松七郎邸、滋賀大学の資料館、陵水会館、展示室など見学させてもらいました。
 
 彦根城石垣をバックに課外学習  お堀の紅葉がとても綺麗でした

6.学習のまとめ(2022年1月18日)@滋賀県文化産業交流会館
 粕渕先生の講義最終回。昨年12月14日の発表会のコメントの続きの後、学習のまとめがありました。

   旧暦と新暦の比較表。薬屋さんなどがが広告も兼ねて配ったものらしい。

・ネズミ捕り器やハエ捕り器を持参されて説明(写真右)。
その変遷の解説もあって興味深かった。
熨斗(のし)について乾燥アワビの実物を用いて説明いただきました。アワビのような生ものを添えることで不吉なものでないことを示し、目出度いことに使用される、ということでした。
また、熨斗アワビは古来不老長寿の薬とも考えられていたと。
熨斗にはいろいろな形状があって、その意味するところで使い方が異なるとのことでした。(深い)
・他に黒色火薬の作り方の解説もありました。
     
 当日は凄い雪でした。野洲あたり迄は晴れてましたが。欠席される方も居ました。  最終回ということで先生に寄せ書きや花束などをお渡ししました。『感動した!』と喜んでもらいました。  ・最後に先生を囲んで”茶話会”をしました。念のため飲食は無しで。
・一瞬マスクを外して記念撮影
粕渕先生ありがとうございました!

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