ここではびわこ環境学科の選択講座での校外学習の内容を紹介します。
2023年8月23日水
午後:[学ぶ] 下水道きれいな湖国の第一歩(校外学習 湖南中部浄化センター)
琵琶湖流域下水道 湖南中部浄化センター 副主幹 中村忠貴様
下水道きれいな湖国の第一歩~湖南中部浄化センター(矢橋帰帆島)訪問
(1) 机上説明~滋賀県の下水処理施設、当該センターの概要、浄化センターの仕組み、高度処理のしくみ、排水基準と実績処理水質、琵琶湖への流入河川の水質状況など
(2) 施設見学~主要工程の最初沈澱池、生物反応槽、最終沈澱池の見学と説明
良かった点、学んだ点:
地下数十メートル、総距離 180kmを超える管渠のインフラ施設と広大な敷地に設置された浄化処理設備を当該施設の人達で昼夜管理している姿を実際に拝見して驚いた。莫大な初期投資と多大なランニングコストが掛かっているが、そのお蔭で生活環境が維持され 琵琶湖の水質も保全されている実情がよく理解できた。
下水道にはいろんなものが流れてきて、トラブルの原因になっている由、油類、排食材はもとより、排水にはより注意したい。
下水処理には多大の電力を必要で、処理後の水質水準を上げるためには引き換えとしてエネルギーが大量に消費され、温室効果ガスの発生につながる。汚泥を埋め 立て処分するだけでなく、炭化やメタンなどの消化ガスを発電用燃料に利用したり 再利用するなどにより温室効果ガス削減の施策を積極的に進めて頂きたい。
2023年8月2日水
午前:[学ぶ] 滋賀の気象環境・大気環境(校外学習)彦根気象台
・彦根気象台の見学
・滋賀県の気象と温暖化
彦根気象台次長 山﨑誠導 先生
彦根気象台の記録に基づき、滋賀県での温暖化の実態を教わり、我々のやるべき事について再認識する。
午後:[観る] プランクトンで水質を調べる(校外学習)米原高校
びわこ環境学科 講師 村居 利美 先生
ビワクンショウモの変形と水質−実際に顕微鏡で 観察・測定することにより、変形の出現を継続的により調べている。今回実習で変形数を数えることで、指標先物になりうるか、又原因を明らかにできるか考えた。
2023年6月15日木
午前・午後:滋賀県立びわ湖 フローティング スクール
[学ぶ]生きているびわ湖 ~フローティングスクール事前学習プログラム~
滋賀県地球温暖化防止活動推進員 松田明子先生・井上達朗先生
[学ぶ]乗船当日のびわ湖学習を深めるための事前学習
滋賀県立びわ湖 フローティングスクール職員
良かった点、学んだ点:
2023年5月10日水
午前:成安造形大学での講義(校外学習)
里山の景観・棚田の水循環システムについて(講義)
成安造形大学:大原歩先生、 穴風光江先生
・里山は、自然/地形/共生する人々の暮らしで培われ、継承されるべき歴史を重ねた文化資源である。『重要文化的景観』全国 72 件選定(H16年~)、仰木棚田は「つなぐ棚田遺産」に登録される(R4年)。
・仰木地区(標高 200m 丘陵帯)は延暦寺開山の頃より千年以上続いてきた農村集落で、伝統的な生活 文化(共同体意識;強い)が根強く残り、集落の斜面に広がる美しき棚田を、皆で、残し、守ってきた。
・棚田の機能、仰木の民族文化、伝統文化財、稲作(年間作業)などについて学んだ。特に、地域の水循環システム(天神川からの取水~棚田までの流路、その水利組織「井堰親制度」、配分方法「番水制」については、詳しく説明頂き、共同体での水利用での利害調整の巧みさを学んだ。
午後:仰木周辺でのフィールドワーク(校外学習)
フィールドワーク: 仰木周辺 集落と棚田を中心に(校外学習)
仰木自然自然庭園構想八王子組 上坂雅彦さん
・上仰木集落(自治会館/薬師堂/棚田)~元三大師道標(仰木地区全体俯瞰)~平尾集落(棚田/一本立桜)の順路にて棚田見学、また、現状の課題(圃場整備、獣害)や取組み(オーナー制等)などを学ぶ。
良かった点、学んだ点:日本(農村)の原風景とも言われる棚田の現状を、現場で生の声とし聞かせて頂けたことは有意義であった。
守り・残すべき(?) 棚田と言われるものの、その維持・管理の大変さと現状課題解決の困難さを痛感する。
もっと大きな枠組みでの新たな取り組みが更に必要ではないかとも感じる。
2023年4月26日水
午後:吉川浄水場・野洲市吉川(校外学習)
[観る] 上水道の浄化の仕組みを観る(校外学習)
吉川浄水場職員 野田さん
琵琶湖から取水して、滋賀県の工業用水及び湖南5市(野洲、守山、草津、栗東、湖南)の上水道水を供給している県の団体、最初に水の精製について実験を通じて学び、その後浄水
場の案内をしていただいた
良かった点、学んだ点:水道水が出荷されるまでの工程を見学できた。生成された水は、GLP下で分析されていた。今までに製造された水道水にOOS(Out of Specification:規格外)は見られていない。
水道事業は、各市町村単位での運営と思っていたがこのような共同事業があると知った。
2023年4月19日水
午前・午後:琵琶湖博物館(校外学習)
[観る] 講義:琵琶湖における藍藻プルームの変遷
体験学習:琵琶湖のプランクトンを見てみよう(実習室1)
午前:琵琶湖博物館専門学芸員 大塚 泰介先生
1. 琵琶湖の透明度、全リン、全窒素の変遷
2. 琵琶湖赤潮の発生 ウログレナ・アメリカーナ
3. 琵琶湖のアオコの発生
(ア) 琵琶湖でアオコをつくる藍藻→アナベナ、ミクロキスティス、アファニゾメノン。
(イ) 最初の発生は1983年。優占種はアナベナ・マクロスポーラ。
(ウ) 新種が毎年発生。2022年Raphidiopsis raciborskil肝臓毒、神経毒を持つ。
(エ) 水質は回復傾向にあるもアオコの発生は収まっていない。外来種の底生藍藻など。
4. 琵琶湖にてプランクトンネットで採集後、実体顕微鏡、生物顕微鏡を使って観察
ウログレナ、オビケイソウ、ケンミジンコ、ワムシ、ノロ、太陽虫等が観察された。
良かった点、学んだ点:アオコの原因生物(藍藻:シアノバクテリア)の生態を詳しく知ることが出来た事。併せて実際にブランクトンの採集、顕微鏡を使用して実際の生態を目視で観察出来た事は、大変興味深い体験だった。
午後:琵琶湖博物館自由見学
2022年12月7日水
午前・午後:湖北野鳥センター・琵琶湖水鳥/湿地センター、早崎内湖(校外学習)
[観る] 湖北の野鳥観察(校外学習)
湖北野鳥センター 植田 潤先生
・午前:湖北の野鳥観察:湖北野鳥センター・琵琶湖水鳥/湿地センターの会議室にて植田先生より概要説明をしていただいた。湖北には県内の約350種の野鳥の内、336種が確認されており、センターでは250種が観察されている。年間2万人が訪れる。近くの山本山にオオワシが25年間連続で観察され、推定年齢は31歳以上。湖岸には天然記念物のオオヒシクイがおり、かつては捕まえて食べられていた。捕獲のために周辺の内湖や湖岸の浅瀬の水田化を防止し、結果的に魚の産卵場所の保護になっていた。説明の後、ヒシクイ、オオワシ(山本山山麓)、コハクチョウ(早崎内湖)の観察を行った。
良かった点、学んだ点:野鳥センターが琵琶湖総合開発の一環のリゾートネックレス構想のコンペで湖北町が獲得し、県の施設として建てられたことを知った。オオワシを実際に観察出来て感激した。
[知る] 内湖について(校外学習)
びわこ環境学科 講師 村居 利美 先生
・午後:村居先生より、早崎内湖を中心とした内湖について1時間講義を聞き、その後、早崎内湖を再度訪れて、フィールド観察を行った。内湖が比較的短期間の数十年から100年で遷移していることがわかり、現在も新しい内湖が形成されているかもしれないことを実感した。
良かった点、学んだ点:内湖の成立が比較的新しいものであること、水田化により狭められたが、その外に新しい瀬が出来つつあり、新しい内湖ができるかもしれないことを知った。また、何もしなければ植物の遷移が進み、内湖が埋まってしまうこともわかった。
2022年10月19日水
午前・午後:高島市新旭町針江公民館及び針江地区、湖岸 (校外学習)
「観る」針江生水の郷 川端(かばた)〜『きれいな湧水』、『人とのふれあい』〜
びわこ環境学科 講師 (伊吹山もりびとの会)村居 利美 先生
針江生水の郷委員会 山川 先生、石原 先生
・午前:針江公民館前に集合し、2班に分かれ、委員会の山川さん、石原さんの案内で、針江集落の各家庭の川端を見学、湧水の温度の測定、水の飲み比べ、河川の状況を見学した。元池の温度は、各川端により微妙に異なり、14℃のところと13℃のところがあり、山川さんの解説では、水脈が異なるためとのことである。湧水を今でも利用し、生活に利用していた。その後、濁った水田の水を浄化する水すまし水田、魚の産卵場としての湖岸の葦原、中島自然池を見学した。
・午後:①村居先生による「生命と水」、「水の汚染と浄化について(1)汚濁水(生分解性可能)(2)排水中の生分解できない物の混入(プラスチックなど)(3)毒物の排出」に関しての講義
②委員会の山川さん、石原さんとの交流会。現在のようなツアー形式での川端の案内に至った経緯を説明していただいた。NHKの放送がきっかけで、外から人が押し寄せることから村を守るために2004年から始め、ルール作りなどTry&Errorで行ったことを伺った。
良かった点、学んだ点:午前:針江の川端の現状、水環境を守る活動の実際、水の美しさを体験できた。また、水環境を守るために地区の方々が努力され維持されていることを知った。
午後:「村を守るために始めた」という委員会の方々の活動が実を結んでいること、住民主体の活動であり、自治体の干渉もないとのことを伺って感心した。次世代のことが心配。
2022年10月5日水(ここから2年次)
午前:森の見学・午後:講義「地球温暖化とびわこ地球市民の森」
びわこ地球市民の森 守山市今浜町 (校外学習)
[観る] びわこ地球市民の森 ~未来の子どもたちのために森をつくりましょう~(校外学習)
びわこ地球市民の森 研究・学習部リーダー 江見 和綽先生
・午前:びわこ地球市民の森5ゾーンの内、中心部の「里の森ゾーン」と「ふれあいゾーン」を江見先生の説明を受けながら樹木や草花の観察と散策をした。
特にブナ科の植物の多くが植樹されているので多種のドングリの特徴を学んだ。
・午後:座学で地球温暖化を防ぐための森林の役割について学んだ。同公園のコンセプトや概要の説明を受けた後、都市公園としての管理運営や指定管理者としての利活用の課題等を教わった。
良かった点、学んだ点: 樹名板の付いていない種々の樹木名や草花の名前や特徴を、実物を観察しながらの説明だったのでよく理解できた。公園を維持する為に多くのサポーターの人達が活動してくれている事に感謝したい。
2022年9月7日水
午前・午後:伊吹山 山頂周辺 (校外学習)
[観る] 伊吹山の自然観察(校外学習)
びわこ環境学科 講師・伊吹山もりびとの会・元滋賀県立虎姫高校教諭 村居 利美先生
●集合:伊吹山ドライブウェイ⇒スカイテラス(8号目 1260m)駐車場 集合:10:40
◆午前の部:西登山道 自然観察登山
・緩やかな山道に沿って登り、サラシナショウマ、イブキトリカブトなどの高山植物を観察。眼下に琵琶湖(竹生島等)、平野部(姉川等)、小谷山等が眺望される。鹿の防護フェンスが続く。
●昼食:山頂(1337m)にて。イブキジャコウソウが観られ、日本武尊像があり360度パノラマ風景。
◆午後の部:東登山道(下り専用道) 自然観察下山
・途中の一等三角点にて伊吹山の地質(主に石灰岩),生成の歴史(太平洋プレートの移動、付加体由来)について学ぶ。ガスの切れ目より濃尾平野を眺望でき、アケボノソウ、マルバタケブキ等を観察
●解散: スカイテラス(8号目)駐車場 解散:13:50⇒伊吹山ドライブウェイ
良かった点、学んだ点:・滋賀県の最高峰伊吹山にて、生成の歴史、地質、構造がフィールドワークでき大変有意義であった。普段は目にできない多くの高山植物(固有種含む)を観察できましたが、同時に鹿の食害の酷さ(防護フェンスの多さ)を実感し、「百花咲く山頂花畑」を取り戻すべく至急の有効対策が望まれる。
・台風通過後の風向の影響かガスが濃く「絶景」とはならずとも、眺望もよく、高山植物をはじめ伊吹山の魅力を知る良い機会となった。
2022年7月20日水
午前:大津市立木戸公民館 (校外学習)
[知る観る] 再生可能エネルギーについて(校外学習・講義)
びわこ成蹊スポーツ大学教授 青木豊明先生
・エネルギー開発の歴史と現況(推移、一時供給元別内訳、国別内訳など)、各発電でのCO2排出量の概説。
・再生可能エネルギー買取制度(太陽光/風力/地熱/中小水力/バイオマス)と各発電方式の特徴と比較。
・事例:那須野ヶ原(太陽光、バイオ、水力等)、富山県南栃市(小水力)、UK-EMEC(波力、海流、潮汐力)。
良かった点、学んだ点:人類が開発・利用してきたエネルギーの全体状況、日本の状況/特殊性/展望等について学び、特に、CO2排出削減で利用拡大が望まれる再生可能エネルギーの現状と課題(収益性等)について理解を深めた。化石燃料に頼らず、自然エネルギー(太陽、風、川、海、等々)を上手く使う人類の英知/技術進歩に期待。
午後:水力発電機器、同施設を見学(校外学習)
[知る観る] 再生可能エネルギーについて(校外学習)
びわこ成蹊スポーツ大学教授 青木豊明先生
・青木先生宅……水道蛇口に取付けられたナノ発電機(数ワットクラス)や他の水力発電機器を見学。
・近郊の水田……持込んだ螺旋式水車発電機(数十ワットクラス)を農業用水路に設置し発電を体験。
・比良旧リフト乗り場前…青木先生が主導され比良山系渓流に設置され、2006年8月より稼働するマイクロ水力発電所(取水口は15m標高差の上流、ベルトン式水車発電機、100ワットクラス)を見学
良かった点、学んだ点:先生が推奨される分散型再生可能エネルギーとしての水力利用発電機器/施設は、大変興味深かった。 これまでの講義での知識習得や見学を踏まえ、学科内で、同テーマで討議する場を設けても面白い。
2022年6月22日水
午前:大津市立木戸公民館 (校外学習)
[知る] 地球温暖化とは?(校外学習・講義)
びわこ成蹊スポーツ大学教授 青木豊明先生
・地球の歴史と大気組成の変遷
・地球温暖化とは
・温暖化の原因はCO2か?
・日本のめざす再生可能エネルギー。
良かった点、学んだ点:地球温暖化は二酸化炭素排出量増加による為だけではないのでは?説に認識を新たにした。「平均気温と二酸化炭素濃度の推移にズレが生じている」理由をもっと聞きたい。
午後:日映志賀・伊香立コンポストセンター(校外学習)
[観る] 生ゴミ堆肥化システム(校外学習)
伊香立コンポストセンター 下田様
びわこ成蹊スポーツ大学教授 青木豊明先生
伊香立コンポストセンターにて工場見学
・同センターの概要説明
・生ゴミ堆肥化循環システム見学
良かった点、学んだ点:旧志賀町では生ゴミを燃えるごみとは分別してエコポストへ投入して処理していた事に驚いた。民間企業が事業者から排出された生ゴミを処理しているようだが採算が取れるようなシステムにしてほしい。
2022年6月8日水
水のめぐみ館「アクア琵琶」 (校外学習)
[知る観る] 琵琶湖の治水・利水と琵琶湖総合開発(校外学習)
滋賀大学教授 石川俊之先生
アクア琵琶にて展示資料を解説してもらいながら学習した。DVDで江戸時代に瀬田川ざらえに奮闘した藤本太郎兵衛三代の話を聞き、洗堰の現在の構造と明治期の旧洗堰の構造や午前に授業で聞いた資料などの展示を見た。瀬田川が浅くなった原因が奈良大仏建立のための田上山の樹木の伐採による禿山化であること、現在の洗堰の治水、利水(発電)を学習した。
良かった点、学んだ点:かつての琵琶湖の洪水の最も大きな原因が大仏建立のための樹木の伐採にあることを知り、目から鱗であった。現在の洗堰は老朽化してきており、建替えが必要になるかもしれない。
2022年4月20日水
滋賀県立文化産業 交流会館第1会議室 西野隧道・ 田川カルバート
[観る知る] 北の水環境 治水について
元滋賀県立虎姫高校教諭 村居利美先生
午前:江戸時代の治水構造物の見学
1.
田川カルバート(長浜市虎姫地区)川の下に川を通した構造物
2.
西野隧道(長浜市高月地区)江戸時代に人力で掘った放水路
午後:文化会館にて村居先生の講義「湖北の治水について」
良かった点、学んだ点:江戸時代に築かれた遺跡(土木構造物)。先人達の知恵、莫大な労力と資金調達等に感心した。
2022年3月30日水
多賀町立博物館 河内風穴(校外学習)
[知る]古琵琶湖層と化石・化石でみる 生き物の歴史
多賀町立博物館館長 小早川隆先生、学芸員 糸本夏美先生
講義Ⅰ:「多賀町は100年前からゾウの町」と題し、大正期に芹川沿いで発見された多くのナウマンゾウ化石、そして1993年に発見されたアケボノゾウ化石を主軸に、多賀町での発掘調査の歴史/経過、国の天然記念物への指定(アケボノゾウ化石多賀標本:2022年3月)など最近の活動についても説明頂いた。
講義Ⅱ:博物館内の各常設展示品(多賀の自然/四季/生き物/地層と化石/鈴鹿山系の地質/地層と化石等)を詳しく説明頂きながら見学し、多くの質問にて考古学知識を習得し理解を深めた。
[観る]鈴鹿山脈の地質と河内風穴
元滋賀県立虎姫高校教諭 村居利美先生
講義Ⅲ:河内の風穴の事前ビデオ学習「神秘の鍾乳洞 河内の風穴」約40分。イザナギPRJ共同制作。立入禁止とされる風穴奥部への探検調査のDVDを鑑賞。地底に広がる神秘・悠久の世界は圧巻。
見学:この地帯・霊仙山系カルストにて55万年前に出来たと言われる鍾乳洞:河内の風穴の狭い入口部から約200mまで続く観光洞を探検気分で見学。洞の構造、生成過程、古地層について学習。
良かった点、学んだ点:これまでに古琵琶湖の周辺を闊歩していたと聞く古代ゾウについて、実物(180万年前の化石)を前に体系的に学べた。また、化石発掘の実体験に基づくお話は貴重であり興味深かった。
河内の風穴の見学では、自然が作り出す神秘な造形美や非日常が感じられる良い時間が持てた。
いつもながら、当クラスのメンバーは現場/現物での講義は質疑が大変盛り上がり、学習効果が高い。また、地質時代への興味を示す方も多く、この関連領域での講義が期待される。
2022年3月23日水
あいとう エコプラザ 菜の花館 (校外学習)
[観る] 47都道府県に広がる「菜の花エコプロジェクト」発祥の地を訪ねる
元滋賀県立虎姫高校教諭 村居利美先生
菜の花プロジェクト職員 藤澤加奈子先生、園田由美子先生、矢田先生、大西先生
午前:職員の方の説明
1.「NPO法人菜の花エコ倶楽部」2005年設立の経緯と活動状況
休耕田転用の「菜の花」栽培と「菜種油」製造説明
食用油からの「バイオディーゼル燃料(BDF)」製造の長所・短所の把握と製造プロセス説明
2. エネルギーから見た地産地消について‥エネルギーは循環しないで地球大気に放出のみ
午後:
1.
廃油からのBDF、グリセリンの分離実験
2.
プラント見学とBDFで稼働するゴルフカートの乗車体験
良かった点、学んだ点:創始者の藤井絢子さんの環境への視点、熱意が学べた。直接お会いできたことは大きい。BDFが普及できない原因(短所克服)のゴム劣化、寒地での弱点、税制等の課題が理解できた。廃油の分離実験は化学の面白さを体験出来、良い研修であった。若い講師の熱意に感動した。
東近江の農業の視点からの起業と理解できたが、量産化、課題解決面の弱さを感じた。活発な質疑がなされ、全員の食用廃油の再生利用(無リン石鹸、BDF)への関心、理解が深まった。
2021年12月15日水
草津クリーン センター(校外学習)
[学ぶ] ゴミの行方を知っていますか?
草津クリーン センター職員 平中さん
決まりを守ってゴミを出そう!
良かった点
、学んだ点:明るく綺麗な処理施設で家庭ゴミの流れを目の当たりに見学でき、大変参考になった。
2021年11月24日水
醒井養鱒場 (校外学習)
午前:[知る観る] 特色ある滋賀の内水面漁業・養殖業 の活性化をめざして -魚の採卵受精実験-
醒井養鱒場場長 桑村邦彦先生
1.講義:琵琶湖の特徴、醒井養鱒場の特徴/経過(DVDを用いての講義)
琵琶湖の魚と漁業について(PPTを用いての講義)
固有種とその漁法概説、水産魚の減少要因について解説
質疑応答・活発な質疑がなされた。
2.実習:4名のグループに分かれてニジマスの採卵受精
採卵(雌)、採精(雄)⇒人工授精を実体験。また、採卵した卵数を推定
良かった点、学んだ点:人工授精は、大変貴重な実体験であり興味深く、あらためて生命誕生の神秘・奇跡・命の尊さを思い起こさせる。普段/通常では体験できそうもない内容であり校外学習としては有用・有意義と思われる。
午後:「居醒の清水」を水源とする地蔵川での淡水魚「ハリヨ」と淡水植物「梅花藻」の観察
元滋賀県立虎姫高校教諭 村居利美先生
地蔵川(中山道・醒井の宿の清流)その源流「居醒の清水」までを散策しながら、梅花藻(被子植物)、ハリヨ(湧水にのみ住むトゲウオ)、オハツキイチョウ(葉に銀杏を付ける)などの貴重な生物について説明頂き、観察学習した。
良かった点、学んだ点:紅葉の時期でもあり地蔵川の散策を皆さん楽しめたようだ。
栗東 自然観察の森 (校外学習)
[観る] ウオーキングから自然観察へ
滋賀大学環境学習支援士会 橋田卓也先生
栗東自然観察の森NVR 友の会遊々ウォッチング
午前:栗東自然観察の森NVR 友の会6名の方々(遠藤さん、平田さん、松下さん、平松さん、西さん、吉野さん)の案内で6名×3班に分かれて森を巡り。植物の実や種に秘められたしくみや作戦を見ることに重きを置いた観察と説明を受けた。
午後:橋田先生からウォーキングの効果、森林浴、自然観察(里山や河辺林の自然観察会、県内の自然体験施設の活動と課題)、日本の森林の役割−日本、滋賀県の地図と森林から気づくこと、森林の多面的機能と役割、森林・川・里・湖のつながりなどの講義を受けた。
良かった点
、学んだ点:午前中に森を歩きながら植物の生育に関する話を聞き、午後に植物と森林に関する講義を受けたことで自然を守ることの大切さを学ぶことができた。(砂と腐葉土の保水力の差の実験は印象的だった)