選択学科 第43期陶芸学科1年前期    陶芸  TOPページへ   学習内容 へ

講師紹介


43期生1年前期の講師を務めていただく、灘さとみ先生を紹介します。

灘 さとみ 先生
京都市立芸術大学美術学部工芸科陶磁器専攻 卒業
鳴門教育大学大学院教科領域教育美術(陶芸) 修了
信楽の陶器会社に勤めた後、現在は独立、京都の宇治田原に工房をかまえ、各地で個展を開催されています。

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2021年10月25日

選択学科「陶芸」における初めての授業です。
まずはメンバーが自己紹介をしたあと、灘先生から“作陶の心得”について、ご自身の経験を踏まえてお話しいただいた。
1.楽しむ心を大切に!
  これは、その言葉のとおり、上手い下手に関係なく、陶芸をワクワクする気持ちで心から楽しみましょうということ。
2.いろいろな技術を幅広く受け容れ、自ら学ぼうとする姿勢・気持ちを大切に!
  これは、陶芸にはいろんな手法・技術があるので、いろんなことに興味を持って間口を広げて学んでおくと、いつかその経験が活かされる場面があるということ。
しっかりと先生の言葉を受け止めて、改めてこの2年間に希望を膨らませました。

次に、陶芸で使用する各種道具について、信楽の専門業者(丸二陶料㈱)の方から説明がありました。
正直、初心者にはよく分からないことも多々ありましたが、経験者の方からのアドバイスも参考にしながら、昼休みには購入の申込みを行いました。ロクロ以外の道具は即日で受け渡しでした。

午後は、年間履修計画を説明していただいたあと、自分の陶芸作品に刻印するための“落款づくり” を行いました。
先生にご準備いただいた石膏(消しゴムくらいの大きさ)に、自分の名・号などを刻み、そこに棒状(印鑑の形をした)の粘土を押さえつけて作ります。
後日、先生の工房で焼成していただき、今後の自分の作品に刻印していくことになります。

(初心者の感想①)
陶芸で使う道具の中には100均などで安く代替できそうなものもあるので、事前にもっと情報収集しておけばよかったと思います。
また、落款は他のメンバーの作品に混じると本当に自分の作品を見失うので必ず必要です。また、シンプルな刻印にすると他のメンバーと被るので要注意です。

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2021年10月26日

座学で、陶芸の基本、製造工程における各種技法、11月から実践することになる手捻りによる作陶ついて講義を受けました。
そして、いよいよ粘土を手にし、先生のお手本を見た後、土練り(荒練り、菊練り)を実践しました。
荒練りは、粘土を均一にすることが目的です。菊練りは粘土の中の気泡を抜くことが目的で、練った後の形が菊の花びらのようになることから菊練りといいます。
中々、先生のように上手く練れずに苦戦しました。年配者?にとっては予想以上に重労働で、肩で息をしている人もいました。
次に粘土のヒモ(ヨリ)を作る練習です。台の上でやや細長く丸めた粘土を両手で前後に転がし、徐々に長細く伸ばしていきます。ヨリは器の壁になる部分です。また、両手に球状の粘土を包み込み、手のすき間からヨリをひねり出すという見事な技も見せていただきました。
時間に余裕があったので、急遽“ろくろ”を使って手捻りの練習をすることになった。先生に手順を教えてもらいながら、見よう見まねの予行演習となった。

(初心者の感想②)
粘土を捏ねるのは力のある男性の方が有利かと思っていましたが、パン生地を捏ねた経験のある女性の方が格段に上手く感じました。また、ヨリを均一の太さにするのはすごく大切で、かつ意外と難しい。経験者の方は流石に手慣れたもので、予行演習で早くも直湯呑の形状ができていました。私の湯呑みは底が抜けてしまいました。予行演習で良かった。

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2021年11月29日


初めての作陶(成形)の日、第1回目は直湯呑みの制作。
まず、信楽白土400gを用意。そのうち、約150gの粘土を球状に丸めてロクロの中心に置く。それを円く均等になるように叩きつぶし、厚さ1㎝、直径80㎜の湯呑みの底辺部を作る。
円形からはみ出た部分は、針やヘラでカットし、円形の底辺部周囲1㎝の幅に傷をつけ、水(又はベト)を塗る。
ヨリ(ひも状に均等に伸ばした粘土)を作り、傷をつけたところに乗せ、底の部分との継ぎ目を消すように、しっかりと上下・内外から粘土をなじませ一体化させる。
2段目以降は少し細めのヨリを作り、上に積み重ね、同じ様に継ぎ目を消すように上下・内外から粘土をなじませる。この同じ作業を粘土がなくなるまで繰り返す。
積んでいく途中で、器の外側・内側の凸凹を整える。内側は高く積上げると手が届きにくくなるので早めに整えていくほうがやりやすい。ヘラ、コテ、プラ製カード等を使う。
積みあがったら、器の高さを調整するために、ロクロを回しながら針で印を付けるようにして上辺部を切り揃える。
切り口は水で濡らしたなめし皮で滑らかに整える。
最後にワイヤーを使って、ロクロから切り離す。1人につき、3~4個の作品ができた。

(初心者の感想③)
初心者にはワクワクドキドキの待ちに待った日です。経験者とは、その作陶のスピード、出来栄えにかなりの差がありますが、少々不細工であっても唯一無二の“味のあるイッピン”ができ、それなりの満足感はありました。次こそはという向上心も湧いてきました。
この日は、自分のことで手一杯で、写真を撮る余裕がありませんでした。m(_ _)m

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2021年11月30日

この日は高台作り。(高台とは湯呑みの底に設ける支えの台のこと)
昨日成形した湯呑みは、乾燥し過ぎないようにビニール袋を被せて、触ってもベタベタしない(形が変わらない)加工しやすい絶妙の状態に保ち、この日を迎えた。
器を逆さにしてロクロの中心部に置き、ロクロを回しながら器が中心にくるように微調整する。その後、器の周囲3点を少量の粘土で抑え固定する。
ロクロを回しながら、底面の高台となる部分に針で印を付け、カンナで穴が開かないように削っていく。外側から削り、次に中心部を削る。
出来上がったら、最後に自分の落款を押し、成形段階の完成となる。

(初心者の感想④)
高台もかなり難易度が高い工程でした。そもそも完成度の低い初心者の作品は、器の中心がズレ、高さも一定でないため、削りの作業は一段と難しくなります。
先生からは、最初に行う直湯呑みの制作は基本が詰まっていて、数をこなすよりはひとつを確実に作るように指導を受けていたのですが、上手くできないと“次こそは”と完成度の低い作品の数だけが増えていく始末で大いに反省しています。

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2021年12月13日

今日は直花入れの成形です。目標は、直径13㎝、高さ20㎝、厚さ1㎝(面取りを行うため)の円筒形の花入れ。オプションとして、20㎝積上げた後に、内側に向け径をすぼめていく。
前回の直湯呑みと異なる点は、高く積み上げること、面取り(削り)を行うため厚めに作ること。注意事項は、高く積み上げ一気に修正するのは難しいので、外観の歪みなどは早めに修正すること。さらに、外面は面取りをするので綺麗に仕上げる必要はないが、内面は高くなると整えにくいので、作品が低い段階でその都度整えていき、最後にコテなどで仕上げる。ロクロから外すときは、針で底の角を斜めにカットし落とす。高台代わりに、底辺部を優しく叩いて少し凹ませる。

(初心者の感想⑤)
1つ目より2つ目、2つ目より3つ目と、徐々に真直ぐ高く、ヨリを積み上げられるようになってきたと感じます。もう少し間隔を詰めて、多くの経験が積めれば!と思いますが、それも初期の段階にあればこその感想なのでしょうか。何より未熟さに嫌気がささず、根気強く続けられるこのクラスの環境がいいのかもしれません。

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2021年12月14日

今日は面取り。ロクロで成形した作品には、そこに部品を足すことと削る工程を加えることで、作品がより多様に変化していきます。今回は削る方(面取り)を行います。
前回高台を作ったときと同様、触ってベタベタしない状態で面取りを行います。(硬くなり過ぎた場合は、濡れた布でくるみ水分を与えます。)
最初に削る部分に印を付けて、弓、ワイヤー、カンナなどを使い削っていきます。削った跡は滑らかに整えてもいいが、そのままにしておくのも味わいがあります。
穴が開かないように大胆に削ります。

(初心者の感想⑥)
「穴が開かなければよし!自由に楽しむ。」という先生のご指導で、皆さん本当に自由に、独創的に、面取りをされます。削る部分をじっくりと綿密に下書きしたり、大胆に削って穴を開けてしまった人もおられましたが、それはそれで挫けず修正することで別の技術を習得されます。個性がほとばしる1日となりました。

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2022年1月17日

年が明けて最初の陶芸の日、43期生にとって初めての窯詰め(素焼き)を行います。
初回の窯当番は1班、素焼きの窯詰め・窯出し、本焼きの窯詰め・窯出しまでの1クールを担当します。今回は電気窯を使います。
まず、全員の作品を高さごとに大まかに分類しておき、高さの揃った直湯呑みから順番に窯の中に並べていきます。棚板と支柱を上手く使って、空きスペースを極力減らして詰めます。この際、作品同士が重なっても問題はなく(重ね方は要注意)、上下に敷く棚板や支柱となる炉材との接点は可能な限り少なく(炉材と粘土では熱伝導率が違い、破損の原因になる)、炉壁や熱線には触れないようにする。接地面の広い皿は立て、底の厚い壺は寝かすなどの工夫も必要となる。11月と12月に成形した作品を全て窯詰めした後、“あぶり(予熱)”で2時間ほどかけて200度くらいまでゆっくりと温度を上げる。これは作品や炉材に含まれる水分を除き、急激な温度上昇に伴う破損を防ぐための準備作業です。次に、設定温度700度、低温10時間の素焼きを行います。
一般的には、本焼きより素焼きの方が、技術がいると言われているそうです。 

(初心者の感想⑦)

素焼き窯入れについては、ほぼ全員が初心者でした。自分たちに当番が回って来たときに適切に対応できるように、先生や助手の先輩方の指導内容にしっかり耳を傾けました。皆さんの作品の焼成を担当すると思うと責任重大です。

予熱を行っている間に、前回、面取りの際に残した粘土約50gを使って、簡単な陶人形(テーマ:虎)を作りました。
新聞紙を丸めて芯にして、薄く延ばした粘土で包み込みます。表面の継ぎ目を消して、虎の胴体部分を成形します。この際、底の部分に穴を開けておき、後で新聞の取り出し口とします。目、鼻、尾、耳などのパーツを作って胴体部分に付け、各自、思い思いの“虎?”を作ります。事前にテーマを与えられていたこともあり、皆さん実にユニークでアイデアの詰まった作品が出来上がりました。
(最終的な仕上げは後日のお楽しみということになりました。)

 (初心者の感想⑦-2

私の“虎”はどこから見ても“猫”でした。猫に見えるだけましか?と自分に言い聞かせています。

陶人形の作成工程のお手本です。

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2022年1月25日

素焼き、窯出し。授業開始前から、助手の先輩方の指導のもと、全作品をバケツリレー方式で、順次、窯から取り出し陶芸室に運び込みます。
どの作品にも大きな破損はなく、無事1回目の素焼きを終了しました。各自、落款を頼りに自分の作品を見分けます。素焼きした作品は、サンドペーパーで最終の仕上げ(バリ取り)を行います。口のあたる部分や器の底の部分など必要な部分だけサンドペーパーで仕上げます。粘土の細かい埃は釉薬を付きにくくするので、固く絞ったスポンジで綺麗に水拭きするか、コンプレッサーで吹き飛ばします。この後、撥水剤を塗り、絵付けを行い、釉薬を掛けて、本焼きとなります。
撥水剤を塗るのは、器の底(高台など)に釉薬が付かないようにするためで、器の底に釉薬が付いていると、窯の中で溶けて棚板にくっついてしまうことがあり、これを防ぐのが目的です。撥水剤が誤って器に付いた場合は、ヤスリやサンドペーパーで削るしか方法がありません。撥水剤は水では洗えないので、使用した筆もティッシュなどで拭き取ることになります。手に付いてしまった撥水剤が二次的に器に付くこともあるので、取り扱いは要注意です。
絵付けは、先生にベンガラと呉須という代表的な絵の具を用意していただき(個人で陶芸用絵の具を持参した方もいました)、各自思い思いの絵柄を描きました。釉薬の種類によっては絵付けを行わない作品もあります。

午後からは釉掛け。今回用意された釉薬は、透明釉、白萩、黒天目、織部など。寒い中、屋外での作業となりましたが、晴れたのは何よりです。
まず、ブルーシートを敷き、その上に釉薬を置き、作品を置く台を4か所設置します。釉薬は底に溜まりやすいので、よく撹拌して濃度を調整してから使用します。先生にお手本を見せていただいた後、各自が釉掛けに挑戦します。釉薬は厚過ぎると焼成時に剥がれるので、適正濃度で1~3秒程度浸します。今回は一重掛けで、多重掛けは基本を理解してからということになりました。中々、思うように釉薬が付かず悪戦苦闘。釉掛けが終わったら作品の底に付いている釉薬をスポンジで拭き取り、釉掛けは終了です。

本焼きの窯詰めは素焼きとは違い作品を重ねることができないのと、釉薬が溶けるという点に注意して行います。したがって、素焼きのときより本焼きのほうが、窯詰めできる作品数は少なくなりますが、うまく配置され全ての作品の窯詰めが完了しました。

 (初心者の感想⑧)
絵付けは、成形とは違った才能が発揮されます。でもセンスのある人は、どちらも見事にこなされます。釉掛けは難しい工程ではありますが、本焼きの結果がどう出るか分からないので、初心者にとっては未知の楽しみです。素焼き焼成中にどんなイメージの作品に仕上げたいか、十分に構想を練っておくことが大切だと感じました。

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2022年2月7日

本日、私たちの初めての作品の本焼きが終了し、窯出しを行いました。
それぞれが気持ちを込めた絵付け・釉掛けした作品を焼成した結果、思い通りに仕上がった作品、思いのほか良かったり、残念だった作品、いずれにしても感慨深いものがありました。
作品を仕分けした後、各自、個々の作品に込めた様々なエピソードを説明し、先生から講評をいただいた。“ほめて伸びる”タイプが多いことを見越した(?)先生からの講評は等しくメンバーを勇気づけてくれました。ここでは、絵付けと釉掛けの結果が、どの様に仕上がったかということをしっかりと学習しておくことが大切とも教わりました。

午後からは、丸壺の作成にかかります。今までの直湯呑み・直花入れから、器の中心部分をヘラ・コテ・スポンジ・手などを使って膨らませ、口(上)に向かって徐々に細くしていくという作品です。作陶は12月以来とブランクはありましたが、半日で、各自丸壺を一点作ることができました。

(初心者の感想:最終回)
本焼きまで終了して、初心者と名乗れるのもここまでです。釉掛けは本当に難しく、自分でイメージしたものとは異なる結果となりました。まさに、ビギナーズラックで上手く仕上がった作品もありました。先生ご指導のように、釉薬の掛け方がどの様な結果になるかということを記録し、体感しておくことが大切です。

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2022年2月8日

今日は今までの経験を活かして、大型の作品を作ることに取り組みます。高さが高くなるにつれて、作成中の器は不安定になります。各自、自由に大胆な作品に取り組みました。結果が楽しみです。

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2022年3月7日

朝9時から素焼きの窯出しをして、各自、バリ取り、撥水剤の処理、下絵付けと進めていきます。今回は2回目ということで、事前に構想していたプランに沿って、着々と作業が進みます。1月に作った“陶人形(虎)”も絵付け、釉掛けを行います。 午後、早めから釉掛けの工程に入ります。前回より、2~3種釉薬の種類を増やし、それぞれのプランに沿った釉掛けを行いますが、中々うまくいきません。窯詰めは、釉薬の飛びを配慮し、かつスペース効率を考え、また窯詰め作業で手につく釉薬が他の作品につかないようこまめに手を洗いながらの作業になったため、結構時間がかかりました。今回の本焼きの窯出しは3月22日に行い、この作品は4月5日から滋賀県立美術館で開催される“第5回レイカディア大学陶芸作品展”に出品する予定です。

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2022年3月22日

今日はボランティアの日(午後の屋外での活動は雨で中止)。午前の講義開始前に先日窯詰めした本焼きの窯出しを行いました。私たちにとっては2回目となる本焼き、今回も無事(?)仕上がりました。1回目と違って、今回は皆さんの釉掛けの工夫が一目瞭然です。作品の成形自体も皆さん独創的でしたが、釉掛けも大胆になってきました。虎の置物もできました。
助手の先輩方から、釉薬が溶けて “せんべい”が引っ付いた作品があったので、グラインダーを使って釉薬の除去の仕方を教えていただきました。

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